路傍の草、野辺の花

凡脳ブログ(佐藤幹夫)

野田佳彦氏の経済発言を支持する

 いかなる経済学者の入れ知恵か知らないけれど、自民党安倍某の主張する国債の日銀無制限強制買取りは現在の泥沼を底無し沼に変えるだけだ。それをしては長期国債金利が上がると述べた日銀総裁は正しい。紙幣をジャブジャブ印刷して作る景気浮揚など質も実もなくさらに大きなツケとなって自らの首を絞める。
 こんな政党が再び政権を取るかと思えば気候以上に寒々としてくる。
 経済学者が経済を知っているわけではない。経済の一分野に知識を持つだけだ。日本の赤字は危険水域にある。消費税を上げる議決によってかりそめの危機脱出がなった。実際に上げる決断の時にもう一度危機が来る。金融は経済学者の論理ではなく、金融それ自体の論理によって動く。財政健全化を目指す政党はないか。


 下の文は1998年12月、14年前に、父ブッシュのアメリカがイラクを攻撃した際に、怒りに任せ雑誌へ投書した私の駄文。

  アメリカ追従を嫌う
 イラク空爆を日本政府は支持した。
在日米軍四万人の首輪をつけては尻
尾を振って当然か。貿易も二割以上
を依存する対米関係にかって朝鮮の
李王朝がとった事大主義を見る。小
国の保身は大国に事えるを旨とする
思考法である。
 国際協約は双務的であるのが良い。
国連へ対し、査察団を二班編成、イ
ラク人を含む一班に米英の軍事施設
を調査させる提案をしてはどうか。
同じ論で査察団は各国を回る。
 アメリカの歴代大統領は軍需産業
を背景に当選してくる。在庫兵器の
一掃と新兵器の試験、好戦的であっ
てやむをえない。そして今やアメリ
カは世界に冠たる赤字国、それをも
日本は倣う。
 ただ日本は世界に名高い債権国で
もある。国際会議の首相は、ハイ貸
しましょうと約束するのが仕事。
 昔賤業だった金融が現代は経済の
第一義となりますます実体を離れた
数字が遊歩する。株価に見るアメリ
カの富など浮草のものだ。途上国の
資源と労働力を盗み同然の手法で自
己の利益とし、アジアに通貨危機
もたらしたのもアメリカ流短期資金
ではないか。五月雨式に投入し頃を
見て一斉に引き揚げる。弱小国など
ひとたまりもない。そして犯罪でも
ない。法整備のない小国の不明だ。
 株式会社の貸借対照表は水や空気
や地質など環境コストを正当に反映
しない。税の形で行政が対応しても
悪化は皆知る通り。工業の発達によ
って地上の人口は飛躍的に増えた。
環境コストを計上しないことで高い
利益率を保てたからだ。十九世紀す
でに足尾鉱毒がありながら一世紀も
同じ誤りを続け、世界規模の制限に
いつも待ったをかけるのはアメリ
と尻馬の日本である。
 実の日本は貧しい国だ。日々の暮
しで手にし口にし身につける品々は
本来もっと高価だと思っていい。現
在の人口は養いきれないほど貧しい
国だ。


 上の題名は現在の共産党ポスターに瓜二つでも、私は共産党の論法と気質に与しない。いや、いかなる政党にも与しない。議員全員が個人の資格個人の見解で法案それぞれに是といい非といい決を取ればよいと考えている。徒党を組むがゆえ離合集散に費消される資金と労力は全く無意味だ。
 小沢一郎などただの選挙好きオヤジにすぎなかろう。政治主導を言いながら事務次官と論争し説得させる知識があるとは見えない。
 私の住む選挙区で立候補するのはこの小沢金魚のウンコ男、紙幣ジャブジャブの自民党男、そして何から何まで「国の責任で」「私達はこんなに苦しんでんの」と言うだけの共産党、以上三人。投票先はない。


 11月22日 追記
 自民党安倍某は「国債を直接日銀に買い取らせるとは言ってない」そう弁明。
 しかし内閣が日銀総裁の首を飛ばせるよう法を改める意向なのだから同じことだろう。

 きょうの朝日新聞社説は自民党政権公約各条項に妥当な批判をしていた。「~と言わざるをえない」など勿体つけた口調はあるものの。
 読売新聞はデフレ対策のインフレ設定に肯定的な一面記事を作り、三面で安倍某の経済ブレーンが伊藤隆敏(東大)本田悦郎(静岡大)教授の名を記す。