路傍の草、野辺の花

凡脳ブログ(佐藤幹夫)

福島県川俣町

『小手風土記』を現代仮名遣いにする・前置き

天明八(1788)年川俣在住の三浦甚十郎義陳が『小手風土記』を書いた。小手郷二十六村の地誌であり幾つかの村では地元の人と共著になる。江戸時代に各地の学者や文人が著わした他の地誌と比べたら文章は下手なほうに属する。三浦氏は真丹の号を持つ俳人であ…

ルイヨウボタン、ヤマネコノメソウ、ハナイカダ

草花を見ながら里山歩き二十年、初めて気づいたルイヨウボタン。 花弁の色が黄緑ゆえまことに目立たない。 手持ち図鑑では花弁が明らかな黄色に発色した写真を載せており印刷ミスか。 葉の形が牡丹に似ていることからの命名、類葉牡丹、メギ科。 同じく黄緑…

『小手風土記』のわからない言葉

以下の文は昨年私が郷土史家の方にお尋ねした質問紙。私の知ったかふりも加えてある。どなたなりと答を寄せていただければありがたい。 『小手風土記』は天明8(1788)年、町在住三浦甚十郎氏の著書。 印刷本は2種ある。 ガリ版本は昭和40(1965)年、川…

使わない言葉や嫌いな言い回し

先の記事で「詩」に「うた」とルビを振る表記は殊更めいて使わないと述べた。きょうは私的好悪にすぎない語感の列記であり、読むに値しないどうでもよい記事の典型になる。それも悪口ばかり。 長年私は世の人々より抜きんでた資質を何一つ持たないと思い込ん…

藤守可江氏の絵に感動したこと

里山歩きに最も心地良い季節は五月、その五月の晴朗とでも名づけたい絵があることを述べたい。 2016年の町の文化祭、初めて藤守可江氏の水彩画を見た。渓流を描いた同工の二枚。この絵の写真はない。 全体の色調は淡い青と緑、高さ七分どころ飛沫の白い拡が…