路傍の草、野辺の花

凡脳ブログ(佐藤幹夫)

キクタニギク、ノキシノブ、ヤブソテツ

 キクタニギク。
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イメージ 3 ある山の一斜面にこれが無数に点在していた。反対斜面ではまったく見ず、別の白小菊が同じ頻度で点在、何か棲み分けの原理でもあるのか知れない。菊は栽培種との識別が未だ出来ず名に迷う。


 ノキシノブ。
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イメージ 6 昨日は東、今日は西、明日は南かはてまた北かの里山歩き。週一度は通る道にこの草。低い崖の上縁に幾株もあり、気づいたのは春のことだった。葉の形からしヤブランかジャノヒゲの類、表面の二列点は何の変異か、そのうち花穂が立てばわかるだろうと眺めて11月、葉裏を返せば胞子、花穂など立つはずもないシダ植物であった。「シダならシダらしくしださい」と独り言。


 ヤブソテツ。
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イメージ 9 これも繁みから一茎だけのぞいているような場合黄色い花でもつけそうな葉の形、いや、知らないのは私だけだったか、生け花にも用いるという。


イメージ 10 山間の人家土手にイソギク
葉の裏面には白毛が密生し、表からはそれが緑葉の縁取りとなって静雅が趣きをかもす。舌状花をもたない菊。昔から栽培されているものの鉢に小ぢんまりあるよりこうして露地にゆったりあるほう趣は深い。


 陰暦10月は小春。あちらこちらにホトケノザ、ハルジオン、ハハコグサ、まだ咲くカワラナデシコ、ツリフネソウ。
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 菊の香や奈良には古き仏たち 芭蕉
 菊の香や山には飢ゑし獣たち 凡脳

 犬が吠え、側山に現れた猿のひと群れへロケット花火を打つ農家の人あり。