路傍の草、野辺の花

凡脳ブログ(佐藤幹夫)

変異体のタチツボスミレ、アケボノスミレ

 昨日、「遊びの駐車場」氏のブログにキョのない変異体を拝見しました。そこで3年前に私の見た二種類を載せます。
 当時使っていた自作パソコンは情けなくもダウンし、プリントしてあったものを今のカメラで再度撮影したものです。

イメージ 1唇弁4枚だけのタチツボスミレ。従ってキョが4つ。ほぼ1m円の範囲で十数株同じく咲いていた。私の住まいからも近く、翌日、1株を鉢に採り保護観察処分とする。


イメージ 2側弁が2枚ずつある7枚花弁のアケボノスミレ。わかりにくい写真で申し訳ない。これは杉林を伐採し新たに植林した翌年と思える場所の尾根筋に10株ほど並んでいた。家から遠いがこれも翌日、1株を鉢に採りレジ袋に入れて山を下った。麓の地区では「山菜採りに入らないで下さい」の札が処々にあり、田んぼ傍の道を歩いていると、作業の方が胡散臭げにこちらを見る。仕方ない。できるだけ堂々としていたいのはこちらの性分。歩み寄り、
「これはこのような変異体で観察のため採ってきました」メモ用紙に名前と電話番号を書いて渡す。「警察に伝えるならどうぞ」
 その地元の方は紙片を受け取り、
「いやぁ、草に詳しいならわかっぺげんちも、ここらのこれ、コゴミまで取ってく人あんだがんない。ほんで警察に言ったら、札立てればちっとは違うべぐらいの話」
 紙片を返してよこした。

 保護観察処分の2鉢は翌年、変異体ではなく通常の花を開いた。